日本人の被害届、7〜9月は33件で1位はスリ 「日本のお札を見せて」は要注意
タイで日本人が犯罪の被害を届け出た件数は、2026年7〜9月に33件で、4〜6月より7件増えた。在タイ日本国大使館が10月15日に出した3か月ごとの安全の情報によると、被害でいちばん多いのはスリで、次が一般の詐欺である。バンコクでは、外国人の男性や男女の組が「日本のお札を見せてほしい」と声をかけ、財布から現金やカードを抜き取る手口が続いているとして、大使館は注意を呼びかけている。
この手口は、乗り換えの多い駅の近くや混んだショッピングモールのベンチで休んでいるときに、道を尋ねるなどして近づくところから始まる。外国の紙幣を集めていると言って、財布を開かせる。相手が財布に手を伸ばしたり、もう1人が連れの人に写真を頼んで気をそらしたりするあいだに、高い額の紙幣を抜く。被害に気づくのは、数時間後に支払いをするときになることが多い。見知らぬ人に人前で現金を見せる理由は無いので、その場で断って離れるのが基本である。被害に遭ったら、観光警察(1155番)に連絡できる。
旅券の紛失と盗難の相談も多く、この3か月で80件、うち19件が盗難だった。大使館は、混んだ場所では貴重品を体の前で持ち、旅券をリュックの外ポケットに入れないよう求めている。国内線の機内で、頭上の棚に入れた荷物からカードが抜かれた例もある(10月13日の記事)。
ほかに大使館が挙げたのは、ネットの手口である。大使館の関係者を名乗り、LINEの個人アカウントのQRコードを聞き出そうとするメールが確かめられており、送り元は無料のメールアドレスだった。心当たりがなければ返信せず、大使館の担当の部署に確かめる。入国の前に出すデジタル入国カード(TDAC)を公式サイト以外で登録し、料金やクレジットカードの情報を求められる例も続いている。公式は tdac.immigration.go.th だけである。
高い報酬をうたう仕事に応じて、違法な薬物の運び屋にさせられたり、タイやミャンマー東部の詐欺の拠点に連れて行かれたりする例も、たびたび起きている。行き先と違う車に乗せられたら、ためらわずに大使館か観光警察に助けを求めるよう、大使館は呼びかけている。同じ3か月で、入管法や関税法に反したなどとして日本人18人がタイの当局に捕まり、9人が国外へ出された。
テロや誘拐で日本人が被害に遭った例は、この期間には報告されていない。大使館の領事部の電話は02-207-8500と02-696-3000である。
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