DTVの申請ルールが8月31日から変更 第三国での申請が不可、犯罪経歴証明も必要に
デスティネーション・タイランド・ビザ(DTV)の申請条件が、8月31日から変わった。変更は2つある。ひとつは、申請できる在外公館が「自分の国籍のある国」か「永住資格のある国」を管轄するところに限られたこと。もうひとつは、犯罪経歴の証明書が必要になったことである。
在英タイ大使館は8月31日付で公式ページを更新し、英国、アイルランド、または英国海外領土での永住資格の証明を必須とした。例として英国の無期限在留許可(ILR)やアイルランドの長期居住資格を挙げている。犯罪経歴の証明書は、申請日から6か月以内に発行されたものと定め、英国のACRO証明書やアイルランドの警察証明書を例示した。
在ヴィエンチャン大使館は、この新しい条件が8月31日から世界中の在外公館に適用されると発表している。在サワンナケート総領事館も、同館で申請できるのはラオス国籍者かラオスの永住者に限ると明示した。
これが意味するのは、第三国での申請という方法が使えなくなったということである。これまでは、手続きが速いとされる近隣国の在外公館へ出向いて申請する例が少なくなかった。今後は、そこに住んでいない限り受け付けられない。
DTVそのものの仕組みも確認しておきたい。有効期間は5年で、期間中は何度でも出入りできる。1回の入国につき滞在できるのは180日で、1回だけ180日の延長ができる。延長の手数料は1,900バーツである。360日を使い切ったあとは、いったん出国して同じビザで入り直すことになる。
申請には50万バーツ相当の資金の証明が要る。在英大使館では12,000ポンドと示している。この資金は申請の直前に入れたものでは足りず、3か月以上口座にあることが求められる。査証の手数料は10,000バーツ、在英大使館では300ポンドである。
対象は3つに分かれる。DTV1はワーケーションで、デジタルノマド、リモート勤務者、専門人材、フリーランスが入る。DTV2はムエタイや料理、スポーツ、医療、セミナー、芸術といったタイのソフトパワーに関わる活動。DTV3は配偶者と20歳未満の子である。なお2026年から、タイ語学校での就学はソフトパワーの区分から外れ、学生(ED)ビザの扱いになった。
すでにDTVを持っている人の資格は、今回の変更では動かない。在ヴィエンチャン大使館は、8月31日より前に申請を提出し、査証の手数料の支払いを終えていた人には新しい条件を適用しないとしている。
働き方の制限も変わっていない。DTVで認められるのは国外の雇用主や取引先のための仕事で、タイの会社のために働くと条件違反になり、労働許可の問題にもなる。8月26日にはコタオで、DTVで滞在しながらダイビングの指導をしていた英国籍とスペイン国籍の人が入管に摘発されている。
もうひとつ、暦年で180日以上タイにいると税務上の居住者になる。国外の所得をタイに送金した分は課税の対象になりうるので、滞在の組み立てはここも見ながら考えることになる。
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